認知症にも効果!? 気温の上昇に注意!高齢者に十分な水分が必要な理由

もし、急に気温が上がった日に、高齢者の様子が少しおかしいと感じたら、水分の摂りかたが足りないだけなのかもしれません。

 

実家の父が生きていた頃、書店で気になり手に取った本が、「水をたくさん飲めば、ボケは寄りつかない 竹内孝仁 著」でした。

著者は医学博士で、現在は福祉大学の教授。高齢者のケア全般に関わってきた専門家です。

 

ほんの一部、要約させていただきます。

 

人間の体の水分量は、加齢により減少し、高齢者では体重の50%程度です。どの年齢でも、驚くことに、ほんの1〜2%の水が欠乏しただけで、意識障害がおきます。

 

体重50キロでは、65歳以上の高齢者の場合、体の水分量は25キロ。わずか250〜500ccの水分が不足しただけで、意識がおかしくなるそうです。

 

そして、脱水が意識障害を引き起こすことは、熱中症を見ても明らかです。

 


○熱中症は、高温や湿度の高い家の中でも発症します。

○季節の変わり目に気温が上昇したら、室温、衣服の調整にも注意が必要です。

○高齢者は、急に気温が上がった場合、暖房から冷房に切り替えずにエアコンのスイッチを入れることもあるかもしれません。

○緑茶やコーヒーなどカフェインを含むものは、利尿作用があるので、麦茶やお白湯を。


著者は「熱中症」を、「脱水と意識障害の関連を示すもの」として例にあげています。

 

そして、気温の高い時期でなくても、熱中症にならなくても、高齢者は、ただの水分不足で意識障害を起こしやすいと書いています。

コップ1〜2杯ほどの水分の不足で、本当に意識がおかしくなるの??と不思議に思いますが、体重が少ないほど、高齢になるほど、体内の水分量が少なくなるため、通常よりほんの少し水分が不足しても意識障害が起きやすくなるようです。(例えば、体重35キロの90歳の体内水分量はどのくらいでしょう?)

 

高齢者が脱水によって軽い意識障害を起こしても、水分が足りていないことに気づかず、「突然、認知機能が低下した」と勘違いしないように、気をつけなくてはいけません。

 

著者は、高齢者は1日1500ccの水を飲みなさいと書いています。

 

体内の水分は、ぐるぐると体内を巡り、水しかできない働きをしているそうです。体を維持するために捨てなければならない水もあり、不要物の浄化、リサイクル、呼気、汗、尿などで、生きているだけで、1日2400〜2800ccの水が体の外に出て行くそうです。

 

一方、エネルギーが燃えることで体内に発生する水が200〜300cc、食事に含まれる水分が700〜1000cc、残り1500ccをお茶や水で摂らなければいけないそうです。

 

高齢になると感覚機能が落ちるため、喉の渇きを感じなくなるそうで、周りが積極的に飲ませる必要があるようです。

 

長年、認知症患者に関わってきた著者は、

「脱水による意識障害が関係する点で、認知症は熱中症とよく似ている」

「特養の患者に水を十分飲ませると、認知症の異常な言動が、次々と治まっていった」

「認知症には、根底に水不足がある」と書いています。

 

本書には、十分な水分摂取で認知機能が改善された実例、認知症とは何か?、認知症患者に必要なもの、日本の介護について、なども書かれています。

 

また、著者は、ジャーナリストの田原総一郎さんと共著で、「認知症は水で治る」という本も出版しています。